ヨーロッパ出身の夫に、なぜ日本の年末年始のお祝いは静かなのか疑問を持たれたので、英語でどう説明したか、という記事です。


★前置き★

在日5年の夫。納豆も大好きになるくらい、普段は日本の生活に馴染んでいる夫ですが、日本の静かな新年の迎え方にはどうしても寂しさを感じるようです。
新年早々こういった欧米系のテレビ番組をチェックし、各国が花火を打ち上げたりして大々的にお祝いしている様子を観ます。
そして冗談交じりに一言。「これだよこれ。日本はお祝いの仕方を知らないね。」
毎年このようなことを言われ、若干イラッとしつつも、年末年始帰省できずホームシックのような気持ちからくる言葉だと思い、いや、あなただってクリスマスは家族と自宅でのんびり過ごすでしょ。日本人にとっての新年のお祝いは、あなた達のクリスマスのようなものなんだってば。」とやんわり返していたのですが。

今年のクリスマスは仕事納めで忙しかったにも関わらずクリスチャンの夫のためお祝いの食事を作り、その後風邪を引いて寝込む夫の傍らお正月を迎えるために一人で掃除やおせち作りなどした私には、例年以上にカチンと来ました。いや、私の文化のこと分かってくれていると思っていたけど、これ本気で言ってるのかな...!?と。
ということで、久しぶりに真面目に説明したので、その時説明した内容を振り返っておきます。
ご興味のある方は参考にしてみてください。


★説明した内容★


We don't set off fireworks but we welcome the new year by ringing a huge bell in Buddhist temples in Japan.
日本では花火は打ち上げないけど、仏教のお寺の鐘を鳴らして新年をお迎えするんだよ。

*set off fireworks 花火を打ち上げる
*welcome the new year 新年を迎える
*ring the bell 鐘を鳴らす
*除夜の鐘はそのまま英語にしても伝わらないのでhuge bell in Buddhist temple(仏教のお寺の大きな鐘)と噛み砕いた言葉にします。


The bell is struck to get rid of evil desires.
邪欲(=煩悩)を祓うために鐘を打ち鳴らすの。
*strike the bell 鐘を打つ
*get rid of ... ...を取り除く
*evil desires 邪欲(=煩悩) 煩悩はwordly desires(世俗的な欲求)とか訳し方は他にもあるようです。そちらの方が正確な気もしますが、evil desiresの方が分かりやすいかなと。

Our way of spending the new year holidays is based on the Japanese tradition which is deeply related to Buddhism and Shintoism, so it might seem more quiet compared to the Western way of celebration.
私達の年末年始の過ごし方は、日本の伝統に基づいていて、それは仏教や神道と深く関わっているから、あなたのお祝いの仕方と比べたら、静かに見えるかもね。 
*new year holidays お正月休み(年末年始休みはyear-end (又はend-of-year) and new year holidaysですが長いので。new year holidaysでまとめてしまっても良いかと。)
*be based on... ...に基づいている
*be deeply related to... ...に深く関わっている*might seem ... ...のように見えるかもしれない
*compared to ... ...に比べて

Buddhism values tranquility of mind.
仏教は精神の静けさを大事にしているからね。
*(動詞)value... ...に価値を置く
*tranquility 静けさ、平穏
*mind 精神 (精神はspiritでも良いのですがより霊的なイメージなので、実生活でもイメージしやすいmindを使いました。思考とか理性的な心という意味合いがあり、精神という意味でも使えます。)

Flashy and loud events including big fireworks are opposite to those values. Although there are some people who like that kind of events and do attend those events, that's not what the majourity of Japanese people do during the new year holidays.
大々的な花火とか派手なイベントはそういった価値観の対極にあるでしょ。そういうのが好きで参加する人もいるけど、年末年始の間は主流ではないね。

*flashy 派手な
*be opposite to... ...の反対である
*the majourity of ... ...の大半が

Instead, we do a thorough house cleaning to welcome the diety of the incoming year, eat soba noodles on the new year's eve to wish for longevity, enjoy the new year dishes which have special meaning to wish for well-being, and etcetra. 
それより、新年の神様をお迎えするために大掃除したり、大晦日には長寿を願って蕎麦を食べたり、幸福を願う特別な意味を持つおせちを食べたりとか。
*thorough house cleaning 徹底的な家の掃除(=大掃除)。これも日本特有のものなので訳し方は色々。
*diety (多神教の)神
*longevity 長寿
*new year's eve 大晦日
*new year dishes おせち
*well-being 幸福、健康(身体的、精神的、社会的に良好な状態にあること)
*and etcetra などなど

Our end-of-year and new year holidays are full of traditional customs which are believed to bring good luck.
It might seem quiet, but is just that we are used to celebrate the new year in a more modest and mindful manner.
年末年始は、縁起が良いとされる伝統的慣習でいっぱいなのよ。
静かかに見えるかもしれないけど、私達は新年を丁寧にお祝いしているんだよ。
*be full of... ...でいっぱいである
*be believed to... ...と信じられている
*in a ... manner ...な方法で
*it's just that... ただ...というだけのこと

★後書き★

最後に、「お祝いの仕方が違うからって、お祝いの仕方を知らないなんて言い方は失礼だよ。私があなたの好きなところの一つは、異文化に理解があるところだと思ってたのに、私の思い違いだったのかな」と言ったら、「ただ、自国のお祝いが恋しかったんだ...」と言っていました。

そうだよね。ママや家族が大好きな夫。クリスマスや年末年始の休みに会えないのは辛いことのようです。来年は帰れると良いね。