無痛分娩

2019年秋に新中野女性クリニックで第一子を出産した経験をまとめてみます。これから出産される方の参考になれば幸いです。

目次


1、新中野女性クリニックを選んだ理由

私は当初から無痛分娩を希望していたので、無痛分娩のできる産院で探しました。

新中野女性クリニックは、以下の要件をそなえていたので、初診に伺った際に分娩予約を取りました。

  • 交通の便が良い
  • 無痛分娩の実績が豊富
  • 価格がリーズナブル(当時調べた範囲では都内で最安値の価格帯だった)
  • 予定日前に陣痛が始まったとしても24時間無痛分娩できる体制がある

2、妊婦検診の時の経験談

口コミの中には体重管理に厳しく、注意を受けるという声もありますが、私も初期に一度注意を受けました。無痛分娩だと特に体重増加がリスクになるらしく、注意する先生は多いようです。体重管理を頑張り、それ以降は体重は許容範囲に抑えられたため、注意されたのは一回きりでした。

3、無痛分娩の時の経験談

こちらの産院は基本的には計画無痛分娩です。(無痛分娩をする産院の中には、計画出産ではなく、自然に陣痛が始まってからお産するところもあります。)陣痛促進剤で陣痛を起こすので、決められた分娩日の前日に入院します。

3-1、全体のスケジュール

HPでは初産の場合、「(分娩分を除く)分娩後6日間」とされていましたが、私は経過が良かったこともあり退院は5日後か6日後か選べました。私は出産から5日後の午前中に退院しました。

  • 1日目 17:00 入院

麻酔薬を投与するためのチューブを背中に刺す

陣痛促進剤を投与するためのチューブを腕に刺す

  • 2日目 06:30 子宮口を広げるバルーンを入れるための処置をする

 08:00 LDRで陣痛促進剤・麻酔薬投与開始

13:00 出産(14~16時の間に生まれる人が多いとのこと)

  • 3日目 産後1日目 母子同室開始
  • 4日目 産後2日目
  • 5日目 産後3日目
  • 6日目  産後4日目 会陰切開の縫合糸抜糸
  • 7日目 産後5日目

全体としては、6泊7日ということですね。

細かな日程は忘れてしまったのですが、出産後の入院中に、

  • オムツのかえ方指導
  • 沐浴の指導
  • 母乳の指導(母乳が開通するようにマッサージ、飲ませ方指導)
  • 新生児の検査
  • ミルク会社の人による調乳指導

がありました。

3-2、出産前日

  • 17:00 入院。個室に案内される。息つく暇もなく、ガウンに着替え、処置のため呼ばれる。

  • 麻酔薬投与のためのチューブを背中に刺す。一瞬チクッとしただけでほとんど痛くなかった。

  • 陣痛促進剤投与のためのチューブを腕に刺す。夕飯の前だったか後だったか?助産師さんによる処置。

  • 個室に戻り、夕飯を食べた後、夫帰宅。
  • 疲れていたのですぐ眠れるだろうと思っていたが結局24:00過ぎても眠れなかったので、もらっていた睡眠導入剤を飲んで就寝。

3-3、出産当日

  • 06:00 起床。予め便を出すため浣腸をすると言われていたが、自然に出たため免れた。
  • 06:30 診察。子宮口を広げるバルーンを入れるための処置をする。朝食の前だったか後だったか?これが処置の中で一番痛かった。思わず痛みにのけ反ってしまったところ、「動かないで。」と注意され、動かないように全神経を集中させた。再度先程と同様の強い痛みがあったが、次の瞬間には「はい、もう終わったよ。」とのこと!あっけなく終わった。ものの数秒だった
  • 07:00 朝食
  • 08:00 LDRに移動し、陣痛促進剤投与開始。麻酔薬を投与するタイミングをどうするか、助産師さんに聞かれる。陣痛促進剤投与開始と同時に打つ人もいるし、痛みがきてから打つ人もいるとのこと。まだほとんど痛みは感じていなかったが、不安のせいかなんとなくもう痛いかも?という気がしてきた。陣痛促進剤投与開始とほぼ同時麻酔投与も始めてもらうことに。
  • 08:45 陣痛が4分間隔とのことだったが、それほど痛くなく、麻酔の効果なのかな?と思っていた。
  • 09:00~10:00 腰が痛い感覚から、徐々に生理痛の重いバージョンのような痛みに。助産師さんも、麻酔下とは言ってもお産が進むに連れて痛みは増すものだと言うので、これでも麻酔によって緩和されているのだろうと思って耐えていた。
  • 10:00 麻酔を追加しても痛みは増すばかり。途中から交代で担当になった助産師さんに、「無痛分娩って普通どれくらい無痛なのか分からなくて、これでも麻酔がきいていて緩和された痛みなんでしょうか?」と聞くと、無痛分娩というのは「『痛みがない』のが普通」だと言う。「麻酔がきいていないのでは?」と疑われ始める。
  • 全く耐えられない痛みではないが、涙が出る程には痛くなってきて悶え苦しむ。
  • 10:20 痛みに涙を流している時に夫到着。夫が体を撫でてくれたが、サワサワ触られても何の効果もない。むしろ痛みと戦うため集中したかったので、触らなくて良いと伝える。夫、出る幕なし。
  • 10:40 院長先生に来てもらい確認したところ、麻酔のチューブが抜けているとのこと。(体質により、異物を除去しようとする力が働くと外れることがあるらしい。)麻酔のチューブを再度挿管。この時は先生はいつになく優しく「すぐ痛くなくなるからね」と。20分くらいで麻酔がきいてくる。
  • 11:00~12:00 麻酔がちゃんときくと、完全無痛に。痛いどころか、下半身がお風呂に浸かっているような心地よい感覚に包まれる。すごくリラックスして落ち着いた気持ちで過ごす。
  • 助産師さんが麻酔がきいているか確認するために、下半身に凍った保冷剤をあててくれたところ、物が当たっているのは分かるけれど、冷たさは一切感じなかった。つねられても痛くない。やっと麻酔がきくってこういうことなんだと分かった。
  • 12:00 子宮口8センチまで開いているとのことだったが、痛みは感じないまま。昼食を美味しく頂く。夫も自分の昼食を調達するため一旦退室。
  • 12:30 昼食完食直後、「ちょっと痛くなってきたかも?」と感じ、麻酔を追加してもらおうと思い助産師さんを呼ぶ。助産師さんが確認すると「赤ちゃんの頭がもうすぐそこまで来てる!そりゃ痛いはずだ!」と。私はそこまでとは実感がなく「えっ、本当に!?」。助産師さん、院長先生に連絡。
  • 12:35 夫、マックのテイクアウトを持って帰ってくる。もうすぐ分娩体制に入るから早く食べてと急かされる。
  • 12:40 分娩体制に入り、院長先生が来る。
  • 会陰切開はチョキンと切られた感覚はあったがもちろん痛みは全くのゼロ。
  • 13:00 先生と助産師さんに言われるがままに5回くらいいきんだら、「もう次のいきみで出てくるよ!」とのこと。私「えっ本当に、もう?!」そして、本当に生まれてきてくれました!さすがに分娩中は痛みはあったが、必死だったし時間も短かったので痛かったという記憶は薄い。
  • 先生がちゃちゃっと会陰切開したところを縫合。もちろん痛みはゼロ。
  • 最高のお産だった!こんなにスムーズに生まれてきてくれるなんて!
  • 赤ちゃんと少し触れ合った後、赤ちゃんは新生児室へ。私はLDRで2時間ほど休憩。夫が買ってきたジュースを飲んだ直後、嘔吐。(麻酔の影響らしい。)ビニール袋があってよかった。
  • 個室に戻る前にLDRの横のトイレに歩いて行った。用を足した後、クラクラしてトイレの中でしゃがみこんでしまう。車椅子で個室に戻った。
  • 出産した日は吐き気があり食欲はあまりなかった。が、夫が個室のゴミ箱にゴミを色々捨てていったのだが、分別がちゃんとされていなかったので、夫が帰った後、中腰でたくさんのゴミを分別し直すくらいの余力があった!
  • 夜、先生が「おめでとう」という一言と一緒に、息子が生まれてすぐの写真と、息子の誕生石の入ったベビーリング、息子の産声を録音したものを届けてくれた。先生、本当にありがとうございました。
  • 出産経験をまとめると、本格的に痛かったのは小一時間、それ以外は落ち着いた気分で過ごすことができ、分娩自体は30分あまりと実にスピーディかつ安産で、最高の結果だった。

3-4、出産翌日

  • 母子同室スタート。この産院は基本的には出産翌日から母子同室です。
  • 後陣痛はほとんどなかった。痛みが辛ければ麻酔を投与してもらえるということで、しばらく麻酔の管は付けたままだったが、使わずに済んだ。
  • 会陰切開の方が痛かったが、それほど酷い痛みではなかった。自分でも出産翌日と思えないほど心身共にピンピンしていた。
  • 面会室はないため、自分の個室で面会するのが、休みづらくてちょっとだけ辛かった。授乳室もないので、授乳の時間になっても面会者が帰る気配がないと何と言っても良いものか新米ママは対応に困った…。

3-5、出産翌々日以降

  • 会陰切開の抜糸。確か退院の前日だったかと(もしくは前々日)。抜糸時、またしても、鋭い痛みに「いった!!!」と動いてしまう私。動くとできないと注意されもう一度。再度鋭い痛みが一瞬走ったと思ったら「はい、終わったよ!」え、もう取れたの?!痛い処置はこれで全部終了。
  • 産後2日目からいきなり胸が母乳でガッチゴチに固くなり、熱をもって痛くて仕方なかった。赤ちゃんがまだ上手く母乳を飲めず、どんどん悪化する胸。搾乳したかったのだが助産師さんによると「下手に絞ると良くない」ということでひたすらアイスノンで冷やすように言われる。次回出産することがあれば、搾乳機と乳首にかぶせて使う練習用のシリコン乳首は持参したいと思います。
  • 会陰切開も上手にしてもらえたようで、退院後の傷の治りも早かった。

4、料金

私は一番安いお部屋(トイレ・お風呂がついていない個室)で、総額72万円でした。42万は出産一時金で差し引かれるので実質負担金は30万。そのうち10万は予約金として払い済みなので窓口支払いは20万ちょっと。クレジットカード使えました。

ちょうど私の出産した2019年秋から値上がりしてしまったので、予約時に想定した金額より若干高くなりましたが、それでも都内では最安値の価格帯だったのではないかと思います。

5、おすすめできる人

  • 比較的安価な料金で腕の良い先生に処置をしてもらいたい方、結果重視な方には特におすすめだと思います。
  • 言葉によるフォローは控え目なので、コミュニケーションを重視する方には物足りないかもしれませんが、先生による処置はどれも手慣れていて一瞬で終わり、痛みも最小限でした。腕が良いってこういうことなんだと思いました。饒舌だけれども処置が痛いお医者さんもいると思うので、私はこの産院でよかったと思いました。

6、学んだこと

  • 麻酔はあまり痛みのない段階から打ってしまうと、効いたのか効いていないのか分からないので、ある程度はっきりと痛みを感じてから開始した方がよかったのではないかと思いました。
  • 麻酔が効いたら、下半身に凍った保冷剤を当てたり、つねったりしても、冷たさや痛さを感じない
  • 麻酔の影響で嘔吐することがあるので、分娩室にビニール袋持参をおすすめします。
  • 母子同室は面会が辛いことがあります。病院の面会時間自体は長く設定されていますが、面会者には「○時から授乳だから、○時から○時までならOK」などと可能な限り具体的に伝えた方が良いですよ!また、複数の人が被らないように遠慮せずに調整しましょう。(私は言われるがままに複数の親戚を同じ時間帯に来させてしまい、狭い個室が大分賑やかなことになり、ちょっと辛かったです。)
  • 産後、母乳で胸が張ってかなり辛くなる可能性があります。また、赤ちゃんはおっぱいを始めは上手に飲めないかもしれません。搾乳機や直母練習用シリコン乳首(自分の乳首に被せるもの)は貸してもらえるので、使ってみたかったら助産師さんに提案してみてください!(出し惜しみのような感じがあるかもしれないので、私は次回は持参しようと思います。)
  • 個人的経験に基づく意見ですが、無痛分娩のリスクについての考え方などについては、こちらの記事(『無痛分娩での出産経験・リスク・産院の選び方など』)にまとめているので、もしよかったら見てみてください。

以上、長くなりました。お産は一人ひとり違うので、あくまで私の場合はこうだったといういち経験談ですが、参考になれば幸いです。


※最新の情報は産院にご確認ください。

2019年、計画無痛分娩で第一子を出産しました。無痛分娩について周りの人からよく聞かれることについて、まとめてみたいと思います。

 

目次

 

1、無痛分娩ってリスクは怖くないの?

数年前、死亡事故が報道されたことから、リスクを懸念する人もいるようですが、無痛分娩にも自然分娩にもそれぞれのリスクがあるので、実績が十分にあり、体制の整った施設で行えば、無痛分娩の方がリスクが高いということはないと私は認識していました。以下のとおり、厚生労働省からも「リスクには大差ない」という見解が出ているようですね。

 

www.nikkei.com

 

2、無痛分娩を希望するにあたり、産院の選び方は?

無痛分娩を希望するなら、無痛分娩に係る手技が熟練していて、万が一母体や赤ちゃんに異変が見られたときにも、いち早く検知して適切な処置を施してくれる体制の整った産院を選ぶことが重要だと思います。

以下の厚生労働省のHPに、各都道府県毎に、「厚生労働省のウェブサイトに掲載を希望した無痛分娩取扱施設の一覧」が掲載されています。各施設の無痛分娩の実績件数が確認できるので、私はここから実績の豊富な産院を選びました。(このサイト、他にも無痛分娩についての有益な情報が記載されているので、ぜひ見てみてください。)

www.mhlw.go.jp

また、私の出産した産院のHPでは、無痛分娩の考えられる危険性を説明した上で、その産院では、それらが一度も起きていないことなどを説明していたことも、判断材料としました。

 

3、無痛分娩って本当に痛くないの?

私は麻酔を通す管が外れていたらしく(体質によって外れることがあるらしいです)、初めの2時間くらいは陣痛に苦しみました。麻酔薬を増やしても痛みが強くなるばかりだったため、確認したところ管が外れていることが分かり、再度挿管してもらいました。それで麻酔がきちんと効いてからは、本当に、完全に無痛になりました!

それまでは、麻酔がどの程度効くものなのかが分からなかったため、多少痛くても、麻酔で緩和されていてこの痛みなのかな?と思って耐えていたのですが、麻酔が効いていなかっただけで、効いたら完全に無痛になるということが分かりました。

途中から交代で担当になった助産師さんが、麻酔が効いているかどうか確認するために、凍った保冷剤を下半身に当ててくれたのですが、物があたっていることは分かるけれど、冷たさは一切感じない、という状態でした。

痛いどころか、これも麻酔の影響らしいのですが、下半身がお風呂に入っているかのような心地よ~い感覚があり、分娩が始まるまで、大変落ち着いて穏やかな気持ちで過ごすことができました。

私の場合、お昼ご飯を美味しく完食した直後、「あれ、痛みが出てきたかも…?」と思い、麻酔薬を増やしてもらおうと思って助産師さんを呼んで確認してもらったところ、「もう赤ちゃんの頭がそこまで来ている!分娩体制に入りましょう」と言われ「え!?本当に!?もう!?」という感じでした。

さすがに分娩体制に入ったら、痛みは感じます。正確に言うと、痛みの感覚はある程度ブロックされているのですが、体の感覚は消えていないので、狭い産道を赤ちゃんが通ってくる圧迫感があり、この圧迫感を痛みと捉える人もいるとのことでした。

でも、本当にあっという間で、痛いとか感じている間もなく、5~6回いきんだら出てきてくれました。個人差あると思いますが、私は本当に驚くほどのスピード安産でした。

 

4、産後のダメージはどうだった?

産後のダメージも本当に軽かったです。

出産直後、分娩室で休んでいる時、吐き気がして嘔吐してしまったのは、麻酔の副作用らしいのですが(ビニール袋を用意しておくことをおすすめします!)、それ以外は、かなり元気な方だったと思います。出産した日、夫が個室のゴミ箱にゴミを捨てていったのですが、分別がなっていなかったので、夫が帰った後に中腰で細かく分別をし直すくらいの余裕がありました。

 

5、無痛分娩の費用はどれくらいかかった?

都内では、自然分娩のプラス10万円のところが多いみたいです。私は「新中野女性クリニック」という個人の産院で、総額70万円台の前半でした。都内では安い方だったようです。(42万円は出産育児一時金で差し引かれるので、負担金額は差額の30万円程度です。)

 

(無痛分娩レポートは別の記事(『新中野女性クリニックでの無痛分娩レポート』)で書いています。)

 

以上、個人的な経験に基づく考えですが、一例として、参考になれば幸いです。

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